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バッチ急冷型 亜臨界水処理装置
アクアイリュージョンSG-2 完成
やかんに水を入れて加熱すると、100℃で沸騰して水が飽和状態となり蒸気が出てきます。 この現象は大気圧下での話ですが、水の温度と圧力を上昇させると、ある点以上で液体と気体の区分が無くなります。 この点を水の臨界点と呼び、温度と圧力は約374℃、22MPaの状態です。 臨界点以上の領域の水を超臨界水、臨界点よりやや低い温度領域の水を亜臨界水と呼びます。 亜臨界水の大きな利用先としては次の2点が挙げられます。

汚泥や有害廃棄物のゼロエミッション化
亜臨界水は常温・常圧の水に比べて、イオン積の増加により水の触媒効果が上昇し、 高い加水分解作用が出てきます。汚泥や有害廃棄物を加水分解処理することができます。

サプリメント等の水抽出
水の誘電率の低下により有機溶媒に類似した効果が上昇しますので、 有機物の優れた溶解作用が出てきます。従来、N-ヘキサン等の有機溶媒で抽出していた有用成分を水で抽出することができます。

亜臨界水処理の用途開発として実験室等で使用してまいりました試験装置に対し、 多くの大学様や企業様から製品化の要望が寄せられ、今回、 その装置を「バッチ急冷型亜臨界水処理装置 アクアイリュージョンSG-2」として販売することになりました。 亜臨界水技術を利用した研究は各所で盛んに行なわれており、今後も様々な発展が期待されます。

本装置は圧力容器に処理したいものを充填し、一定時間高温・高圧にすることによって、 処理物に含まれる高付加価値物質をバッチ抽出することができます。
主な特徴は下記の通りです。

【特徴】
高温、高圧の亜臨界水状態を手軽に作り出すことができます。
1バッチ処理に要する時間は、わずか1~2時間程度です。
自動急速冷却機能により、亜臨界水反応の熱コントロールができます。
高トルク撹拌機モータの採用により、高粘度物質の撹拌処理ができます。
不活性ガス(別途設置必要)による圧力容器内の置換処理が容易で、酸化を防止できます。
高圧不活性ガスの使用は設置地域毎に確認が必要となります


亜臨界水処理は、処理物の種類や量、水の量、処理温度、処理圧力、 処理時間等の条件で何が抽出できるか分かりませんので、非常に根気と努力を要する作業となりますが、 その結果抽出できた高付加価値物質が大学や企業にとって非常に有用なものとなり、 本装置が様々な分野での発展に貢献できると考えております。

アクアイリュージョンSG-2
アクアイリュージョンSG-2
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