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効果的な塩素系殺菌剤の使用法


塩素系殺菌剤が充分な効果を発揮するためには、以下の注意点をお守り下さい。

1.塩素要求量を超えた塩素剤を添加する。

2.プールのpHを調整する。

3.ORPによって殺菌効果を監視する。

1.塩素要求量を超えた塩素剤を添加する。

このグラフは、様々な水に塩素系殺菌剤を投与した結果です。

純水では、、、

 添加した塩素系殺菌剤の量に比例して、塩素が水中より検出されます。検出されるすべての塩素は、遊離塩素(殺菌効力のある塩素)です。

水道水では、、、

 添加した塩素系殺菌剤は若干水道水中の溶解物によって消費されますが、ほぼ添加した塩素系殺菌剤の量に比例して、塩素が水中より検出されます。検出されるすべての塩素は、遊離塩素(殺菌効力のある塩素)です。

プール水では、、、

 添加した塩素系殺菌剤はプール水中の様々な汚れと反応して、まず、結合塩素へと変質します。プール水中の塩素結合性の汚れが完全に塩素と結合するまでこの現象は継続します。結合塩素はほとんど殺菌効果を持たないため、塩素が水中より検出されても、殺菌効果は低い状態となります。

 ある一定量以上の塩素系殺菌剤を添加しますと、今度は結合塩素自体を塩素系殺菌剤が分解いたします。このため、見かけ上では塩素系殺菌剤を添加しているのに、水中の塩素濃度は低下いたします。

 さらに塩素系殺菌剤の添加を続けますと、結合塩素が分解された後に初めて殺菌効力のある遊離塩素が検出されるようになります。

プールでは、この遊離塩素が検出されるまで、塩素系殺菌剤を添加しなければなりません。

遊離塩素と結合塩素の殺菌能力の違い

このグラフは、菌を含有する水に遊離塩素と結合塩素を添加した時の菌の生存率を調べたものです。

菌の種類にもよりますが、一般的に結合塩素は遊離塩素と比較して 1/80 〜 1/200 程度の殺菌効果しか有しておりません。

また、結合塩素は人体、機械設備に対して障害を与えることが示唆されており、結合塩素の低い状態でプール運営をすることが重要です。

プールの塩素濃度の管理には、自動塩素濃度監視装置が有効です。各種ありますが、その特徴を挙げておきます。

方 式

簡単な原理

注 意 点

隔膜電極
ポーラログラフ方式
センサー先端部にガス透過性隔膜を装備し、隔膜内側に作用極、対極及び一定の指示電解質を含有した内部液を入れ作用極と対極間に一定の電圧を加えて次亜塩素酸が隔膜を透過した時の還元電流を測定する。

遊離残留塩素のみを測定する。

pH特性が大きいためpHの変動のある検水では信頼性に欠ける。

センサー部の取り扱い、清掃には熟練を要する。

回転電極
ポーラログラフ方式
作用極を500rpm程度に回転させ、作用極と対極間に一定の電圧を加え、作用極表面で次亜塩素酸の還元電流を測定する。

ビース等で作用極の洗浄を常時実施する必要がある。

機械的可動部の交換保守が必要となる。

ガルバーニ方式
異種の金属を作用極と対極にし、ガルバーニ電池により外部からの過電流を必要とせずに作用極表面で次亜塩素酸の電解還元電流を測定する。一般的には作用極に白金(金)、対極に銀(銅)が使用される。

結合塩素にも感度を有する。

電極表面の汚れによる感度低下があり、油脂による汚れに注意が必要となる。

2.プールのpHを調整する。

このグラフは、pHによる塩素の解離をしましたものです。わかりやすく言いますと、塩素剤は、水に溶解したときにpHによりまして、

次亜塩素酸(HClO)    ・・・殺菌効果が高い

次亜塩素酸イオン(ClO−)・・・殺菌効果が低い

のどちらかの形になります。
上のグラフで示されているように、pHが低ければ低いほど次亜塩素酸(HClO) の割合が高くなり、効果的な殺菌効果を得ることができます。

プールでは、塩素が効果的な殺菌をするためには、pHを7.2以下にすることが必要です。
※あまりにもpHが低いと塩素ガスに分解されてしまいます。

3.ORPによって殺菌効果を監視する。

 生体にはそれぞれが好む固有の酸化還元電位があります。つまり、特定の生物は特定のORP(酸化還元電位)環境下でしか生存できません。それにはずれたORP(酸化還元電位)環境下に置かれると、生体高分子が構造破壊されて、死滅します。

 比較的小さな生体(微生物)ほど、この生体高分子の破壊の影響があらわれ、「消毒殺菌」されてしまうのです。これが塩素やオゾンの酸化的な消毒殺菌の原理です。

 プール水のORPは残留塩素濃度、pH、汚れ負荷によって変動します。

 特に、プール水性状でORPの値に大きく影響を及ぼすのは残留塩素濃度です。この残留塩素がプール水中でいかに活性度を持つかによってORPの値が支配されます。ここで活性度とは、遊離塩素がどれだけ次亜塩素酸(HClO)の形で存在し、殺菌・酸化力を保持しているか、を意味します。従って、単に、塩素濃度が高いだけではORPの値は上昇しません。

遊離塩素が適切な濃度でプール内に生成しており、なおかつpHがコントロールされて遊離塩素が次亜塩素酸(HClO)の形で存在していることによって、ORPが上昇いたします。

塩素濃度の監視とともにORPを監視することによって、より正確なプール水の殺菌処理を確認することができます。

プールのORPを常に750mV以上に保つことが重要なのです。


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